2023/08/23 17:17



モカ、というコーヒーの名前をみなさん一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。




スーパーに並んでいる『モカブレンド』

カフェのメニューに並んでいる『カフェ・モカ』

珈琲豆店や喫茶店で見る『モカ・シダモ』や『モカ・マタリ』




モカは古くから日本で親しまれてきたコーヒーですので色々な所で目にする機会があるかと思います。

そんなモカですが、「つまりモカって何?」と聞かれるとみなさんはどうやって説明しますか?




今回はそんな『モカ』について、当店で取り扱っている『イルガチェフェ』と共に少しご紹介したいと思います。

イエメンの港町モカ(Mocha)

『ブラジル サントス』というコーヒーを見たことはないでしょうか?




これはブラジルのサントスという港町から出荷されたコーヒーの事を指しますが、『モカ』も同様でイエメンにあるモカから出荷されたコーヒーに元来付けられていた銘柄になります。




このモカからはイエメン本国の他にエチオピアのコーヒーも出荷されていた事から『モカ』とは基本的にはイエメン、エチオピア産のコーヒーとなります。




またそれらを区別するためにそれぞれ

イエメン→モカ・マタリ

エチオピア→モカ・シダモ モカ・ハラー

などと表記されることが多いかと思います。




シダモ地方のイルガチェフェ

イルガチェフェはシダモ地方に位置する地域の名です。




ですが、あくまでもモカ・シダモ≠イルガチェフェです。




イルガチェフェを冠する事ができるのはイルガチェフェ地域で栽培されたコーヒーに限り、イルガチェフェはエチオピアのコーヒー中でも最高品質として世界から認知されています。







柑橘類を思わすようなフルーティで爽やかな香りと酸味

モカ、と聞いて「酸味が特徴的なコーヒー」と思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。




もちろんひと口にモカと言ってもそれぞれの産地・農園で違いはありますが、大きな特徴として上記のような要素をイエメン、エチオピアのコーヒーは持っていました。







カフェ・モカはまったくの別物

カフェ・モカとはエスプレッソにチョコレートを加えたアレンジレシピのひとつです。




カフェ・モカの由来は「上質なモカは深煎りにするとチョコレートのような香りが出てくる」と古くから言われていたことに着想を得て「それじゃあコーヒーにチョコレート入れたら美味しいんじゃね?」と言う事で生まれたためだそうです。







焙煎で変わるフルーティかチョコレート

浅~中煎りではフルーティで上質な酸味を

中深煎り~深煎りではチョコレートのような香りにすっきりとした後味を味わう事ができます。




店頭での焙煎では通常、中煎りでお出ししていますが上記を参考にして普段とは違う焙煎度で飲み比べてみるのもおもしろいかもしれませんね。

フルーティの先駆者

いかがだったでしょうか。

今回は『モカ』について簡単にですが『イルガチェフェ』と共にご紹介しました。




スペシャルティコーヒーが席巻する現在、コーヒーを表現する際に「フルーティな」という言葉は当たり前に使われるようなりましたが、僕にとって初めて飲んだフルーティなコーヒーはモカでした。




きっと、僕と同じような方も多くいるかと思います。




イルガチェフェの上質で爽やかな酸味はフルーツやフルーツ系のお菓子に合うのはもちろん、すっきりとした後味は食後の1杯としてもおすすめできます。




古くから日本でもモカの名で親しまれてきたエチオピアとイエメンのコーヒー。




ほんの少しですが今回、そんなモカについて少し知ることができました。




残念ながら現在当店ではイエメン産の取り扱いはございませんが、

エチオピア産ですとイルガチェフェがございます。




モカをお求めの方は是非こちらを手に取ってみてくださいね。